1.間伐で残す竹と切る竹
2.竹(孟宗竹林)の密集度
竹の子栽培の孟宗竹林は10アール(10m×100m)当り200本程度とする。
明るく風通しの良い竹林にする。
「通常番傘をさして竹林内を自由に歩ける程度が目安と言われている」
3.竹の間伐時期
(1)整備された竹林 ・・秋から冬(11月前後)
(2)荒果てた竹林 ・・作業しやすい次期(いつでも良い)
(3)間伐竹を竹炭材とする場合・・秋から冬(11月前後)
11月頃の竹は水分が少なく、固く、材質が絞まり、
竹炭材や竹細工用の竹として適している
4.間伐した竹の処分
(1)間伐で切った竹を「竹チッパ-」でチップ化し、竹林に散布肥料化する
(2)傾斜地では土砂流出防止のための土留め等に利用しても良い
(3)竹炭、竹工芸品の材料として利用する
(4)その他
5.親竹を残す時期
翌年以降の竹の子栽培の為に親竹を残す必要があります。
親竹は竹の子最盛期の少し前(1週間程度)に生えた先が黄色で開き気味の竹を1アール(10m×10m)当り5本程度残します。
6.竹林の肥料(施肥について)
(1)良い竹の子を沢山収穫するには施肥が大切です。
肥料の量は1アール(10m×10m)当り10kg程度を
2回に分けて施肥します。
肥料の成分例(窒素5:りん酸2:カリ3:ケイ素4)
(2)施肥の時期
竹の子収穫が終わった6月頃と9、10月頃が
適しています。
7.竹林の除草と手入れ
竹の子の収穫が終わると、雑草や細い余分な竹の子が生えてきます。通称「蹴飛ばし」と言い、除草と同時に余分な竹の子を柔らかいうちに蹴り倒します。京都方面ではこれを「ムシャクシャ刈り」と呼び、10月頃まで定期的に行うといわれます。
竹の「テングス病」の大発生にご注意 !!
1.日経新聞の記事によると
「静岡から鳥取まで竹林を調べたところ各地で竹が衰弱するテングス病が蔓延していた。行く先々で”竹の花が咲いた”との声を聞いたが、実はテングス病によって房状になった枝が花のように見えた。テングス病の流行自体、放置された竹林が多いことの現れである。竹林の整備を急がねばならないとの思いを新たにした」との記事があった。
2.我々「森と竹で健康クラブ」でも
当クラブでも、2箇所の孟宗竹林(フィールドA/B)の間伐、下刈りの時、みんなが「今年は花の咲いた竹が多い」と言いながら間伐や下刈りを行った。上記日経新聞を見て「もしかしてこの竹もテングス病では?」と思い、サンプルを持って静岡県駿東郡長泉町の「柏木竹類研究所」を訪ね、確認してもらったところ紛れもなくテングス病であった。テングス病は菌(胞子)で伝染するそうで対策は徹底した間伐と焼却処分しかないようである。
3.竹の病気「テングス病」とは
テングス病は「Aciculosporium take Miyake]と言われる病原菌に犯されるもので、特に近年日本各地で猛威を振るい竹林の衰弱が急速に進んでいる。テングス病は菌(胞子)によって蔓延するためこれに冒されると短期間に竹の枝が房状に異常繁殖し葉が無くなってしまい、放置すると枯死する。
処置対策は”羅病した竹は間伐して燃やすのみ”とのこと。農薬は一時的な効果しかなく、羅病した竹はすべて間伐、焼却し、その上土壌改良と施肥によって竹林に活力を与える事によって蘇る。
予防は、竹林を放置せずに、絶えず間伐や下刈り等により竹林の環境保全を行うこと。
(一部新聞、文献参照)